技術経歴


活線常時絶縁監視装置の開発研究
昭和47年、携帯型の漏洩電流計の普及に伴い一般電路の常識的な漏れ電流量が把握され、漏れ電流観測でも重大地絡事故に至る初期絶縁劣化の検出が可能なことがわかってきた。 更に進めて絶縁監視装置ができないかとの電気保安協会からの諮問に対し、OA,FA等ハイテク(今で言えば)の普及上懸案となる点検停電の困難対策としての必要性を思い、商用漏れ電流に含まれるジュール熱を発する有効電流分の大きさで絶縁抵抗を計測する(漏れ電流Ig中のIr成分を分離検出するのでIgr方式と呼称)方式、及び変流器の性質を逆に使った低インピーダンス変圧器による重畳式代替信号を使った上記方式の研究を行った。  当初の有効電流分離方式には、FM受信機等で使用した同期位相検波法を応用した。

漏電遮断器チェッカーの提案開発
昭和48年、労働省から漏電遮断器の定期点検が指針化され、ゼネコンの漏電遮断器貸し出し管理用に開発した漏電遮断器試験器が取付済みの漏電遮断器の試験に使用されるようになり、試験時の感電危険が憂慮されたため感電の危険の少ない簡易なしかし漏電遮断器の動作確認は確実に行える装置としてチェツカーとしての思想を製品化し労働省産業安全研究所の同意を得て発売、中央労災発行「技術上の指針の解説」に追記された。

幹線分岐の監視も可能なプラグインユニット式絶縁地絡継電器の開発
平成3年、営団地下鉄南北線工事に関連し担当技師からの諮問を契機に小型変圧器の接地線を対象としたこれまでの絶縁監視装置を大型受電用変圧器の幹線分岐に使用が出来るよう技術拡張し、併せて保護継電器の思想を取り入れ後備保護として漏電継電器を内蔵したプラグインユニット型絶縁・地絡継電器を開発。

第27回電気設備PMセミナー
平成7年、第27回電気設備PMセミナー(主催:日本電気協会 後援:通商産業省、東京会場2/9・大阪会場2/22)で低圧電路の絶縁常時監視及び関連技術について紹介。

電気保安関連著作物・記事
「高速高感度用漏電しゃ断器チェッカと使い方」 図説電気第16巻第6号(昭和50年6月号)電気書院
「液晶を用いた常設形高圧充電表示器の開発」 第4回電気設備学会研究発表会論文集(昭和61年)
「液晶を用いた常設形充電表示器の開発について」電気設備学会誌(昭和62年5月号) (注:※ 共著)
「漏れ電流による絶縁管理」 新電気第46巻2号(1992Feb)オーム社
「Igr方式絶縁監視装置の概要と特長」 生産と電気第44巻第4号(平成4年4月号)(社)日本電気協会
 =電気保全の信頼性と効率の向上を図る・新しいジャンルの地絡保護システム=
「漏れ電流による絶縁管理」 電気設備の実務マニュアル (1993Mar)オーム社
「絶縁監視システムの導入とその特徴」 プラントエンジニア第25巻第9号(1993Sep)
                         プラントメンテナンス協会
「低圧活線絶縁診断器 LINDA100の開発」 MD技報VOL6(1993/10)旭エンジニアリング(株)
「絶縁常時監視と最近の技術動向」 第27回電気設備PMセミナーテキスト(平成7年2月主催:日本電気協会
「高低圧回路のリサーチャー」 新電気第49巻4号(1995Apr)オーム社
「絶縁状態監視システムの特長と上手な使い方」 電設資材第25巻第3号(1996Mar)電設出版
 =無停電メンテナンスをバックアップする=
あなたは保護継電器をどこまで知ってますか・ 無方向性継電器試験器 編」 新電気第50巻13号(1996Des)オーム社
「低圧電路のオンライン絶縁状態常時監視技術」 オートメーションVol.42No.9(1997Sep)日刊工業新聞社  =保全信頼性の向上と無停電メンテナンス=
「オンライン絶縁状態監視システム」 オートメーションVol.43No.8(1998Aug)日刊工業新聞社
「低圧電気設備の活線絶縁状態常時監視」 講座資料703(1998Oct)主催:施策研究センター
「絶縁監視装置について」 生産と電気 第52巻第7号(平成12年7月号)(社)日本電気協会
「Igr方式絶縁状態監視システムの導入とその事例」 BE建築設備第53巻第8号(2002Aug)
 =電気保安の信頼性と保安効率・建物利用効率の向上を図る=    (社)建築設備綜合協会


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